よくある質問
- Q. 借地権の売却に地主の許可は必要ですか?
- A. はい、第三者への借地権売却には地主の承諾が必要で、通常は借地権価格の10%程度の譲渡承諾料がかかります。地主が承諾しない場合は、借地借家法第19条に基づき裁判所に借地非訟を申し立てて許可を得る方法もあります。
- Q. 旧借地権と普通借地権の違いは何ですか?
- A. 旧借地権は借地法(旧法)に基づき更新が原則認められ、借地人の権利が非常に強い借地権です。普通借地権は借地借家法(新法)に基づき契約期間30年以上で更新可能な借地権です。いずれも定期借地権と異なり更新が認められています。
- Q. 借地権付き建物の売却方法にはどんな選択肢がありますか?
- A. 主に3つあります。地主への売却(譲渡承諾料不要)、地主の承諾を得て第三者に売却(より高値の可能性)、借地権買取業者に売却(地主交渉を任せられ確実に売却可能)です。
- Q. 地主が譲渡を承諾しない場合はどうすればいいですか?
- A. 借地借家法第19条に基づき、裁判所に借地非訟(代諾許可の申立て)を行うことで、地主の承諾に代わる裁判所の許可を得られる場合があります。手続きには6ヶ月〜1年程度かかりますが、地主に不利にならないと判断されれば許可されます。
公開: 2026.02.01 更新: 2026.09.21
借地権とは
借地権(しゃくちけん)とは、建物を所有する目的で他人の土地を借りる権利のことです。土地は地主(底地所有者)のもので、借地人はその土地の上に建物を建てて所有します。借地権は借地借家法(平成3年法律第90号)および旧借地法に基づく権利で、土地の所有権とは独立した財産的価値を持ちます。
借地権の種類
借地権には主に3つの種類があり、それぞれ法的性質が異なります。
| 種類 | 根拠法令 | 契約期間 | 更新 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 旧借地権 | 借地法(旧法) | 木造20年・RC30年(法定) | 原則認められる | 借地人の権利が非常に強い。更新拒絶には正当事由が必要 |
| 普通借地権 | 借地借家法 | 30年以上 | 可能 | 旧法と同様に更新可能。正当事由がなければ拒絶不可 |
| 定期借地権 | 借地借家法 | 50年以上(一般)等 | なし | 契約期間満了で確定的に終了。更新なし |
旧法と新法の違いの詳細は「旧法借地権と新法借地権の違い」で解説しています。
借地権が売りにくい理由
借地権付き建物が一般市場で売却困難な最大の理由は、 地主の譲渡承諾 が必要な点です。借地権を第三者に売却するには、地主の承諾を得たうえで、通常は借地権価格の 10%程度の譲渡承諾料 を支払う必要があります。地主が承諾しなければ、そのままでは売却できません。
金融機関にとっても借地権は 担保評価が難しい 資産です。土地と建物の所有者が異なるため、住宅ローンの審査が通りにくく、購入者が限られます。さらに、借地契約の内容によっては建替えや増改築に地主の承諾が必要であり、将来的な 地代の変動リスク も買い手が懸念するポイントです。
売却の流れは「借地権の売却手順」、価格の計算方法は「借地権の価格計算」をご覧ください。
借地権の売却方法
1. 地主に売却する
地主にとっては、借地権を買い取れば完全な所有権(底地+借地権)となり、土地の価値が大幅に上がるため、合理的な取引です。地主への売却であれば 譲渡承諾料は不要 です。ただし、地主に購入意思や資金がなければ成立しません。
2. 地主の承諾を得て第三者に売却する
地主の承諾を得て、一般市場で第三者に売却する方法です。3つの方法の中で 最も高値 が期待できますが、譲渡承諾料(借地権価格の10%程度)がかかるうえ、地主との交渉に時間がかかる場合があります。
3. 借地権買取業者に売却する
借地権の買取を専門とする業者に売却する方法です。 地主との交渉を業者が引き受ける ため、所有者の負担が大幅に軽減されます。地主が承諾しない場合でも、業者側で借地非訟の手続きを進めることが可能です。
実際の買取事例として、地主が譲渡承諾を出さなかった物件で借地非訟を約1年かけて進め、売買を完了した事例(「地主の譲渡承諾がもらえない借地権物件の買取事例」)や、地主が財務省(国有地)で担保承諾書が出せない借地権アパートを自己資金で買取した事例(「旧耐震・借地権アパートの買取事例」)があります。
地主が承諾しない場合——借地非訟
地主が借地権の譲渡を承諾しない場合、 借地借家法第19条 に基づき、裁判所に 借地非訟(代諾許可の申立て) を行うことができます。裁判所は、第三者が借地権を取得しても地主に不利にならないと判断した場合、地主の承諾に代わる許可を与えます。
裁判所が許可の判断をする際に考慮するのは、借地権の残存期間、借地に関する従前の経過、譲渡を必要とする事情、その他一切の事情です。手続きには 6ヶ月〜1年程度 かかりますが、地主が合理的な理由なく承諾を拒否している場合には許可が得られる可能性が高い制度です。
なお、借地非訟が申し立てられた場合、地主には 介入権 があります(借地借家法第19条第3項)。これは、地主自身が建物と借地権を買い取ることを裁判所に申し立てる権利で、地主がこの権利を行使した場合は地主への売却になります。
借地権を放置するリスクについては「借地権を放置するリスク」、地主が承諾しない場合の対処法は「地主が売却を拒否する場合の対策」をご覧ください。相続した借地権については「借地権の相続と対処法」で解説しています。
住宅ローンの返済が難しくなっている場合
借地権付き建物にも住宅ローンが残っていることがあります。売った代金で返しきれない場合、 抵当権を抹消してよいかどうかを決めるのは抵当権者 です。その承諾を得て売る方法が 任意売却 です。売主と買主が合意しただけでは引き渡せません。
上に書いたとおり借地権は担保評価が難しく、買主側の住宅ローンも通りにくいため、売却先が見つかるまでに時間がかかることがあります。返済がすでに滞っている場合は、その時間を見込んでおく必要があります。
当社の買取パートナーは転売ではなく 長期保有 を基本としているため、売却後もそのまま住み続ける リースバック付きの買取 に対応しています。住宅ローンの返済が困難になった借地権の一戸建てを買い取り、リースバックで住み続けられるようにした事例が「「リースバック」「債務整理」「借地権」の買取事例」です。買い戻し特約付きの売買契約にも対応しています。
- 売ってもローンを返しきれないときは、任意売却で売る — 仕組みと、残った債務の扱い
- 任意売却では、抵当権を抹消する承諾が要る — 決めるのは抵当権者
- 住んだまま売って、そのまま借りる形がある — リースバックの仕組みと注意点
- 買戻特約は、登記がなければ意味がない — 買い戻せなくなる4つの理由
- 差押えから競売までのタイムライン — 届く書類と起きることの順番
なないろ土地査定の借地権買取
地主との承諾交渉を含めて対応します。承諾が得られていない段階、契約書が見つからない段階でもご相談いただけます。
買取の流れ
- 無料査定の申し込み:物件情報をフォームから送信(5分程度)
- 現地調査:借地契約の内容と残存期間・地代や更新料の状況・地主との関係を確認(必要に応じて)
- 買取価格の提示:3〜7営業日以内
- 契約・決済:合意後、最短2週間で現金化
対応エリア
東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県、栃木県の借地権・借地権付き建物に対応しています。地主が譲渡を承諾しない物件、契約書が見つからない借地、旧法借地権の物件もご相談ください。
こんな物件もご相談ください
- 地主が譲渡を承諾しない、または条件が折り合わない借地権
- 借地契約書が見つからない、内容が分からない物件
- 旧法借地権で更新や建て替えの扱いが分からない物件
- 地代の値上げを求められている借地
- 相続した借地権付き建物で、今後の維持が難しい場合
- 住宅ローンが使えず買い手が限られる借地権付き建物
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