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「地主が譲渡を承諾してくれない」──借地非訟を経た旧法借地権の買取事例

東京都北区赤羽で地主の譲渡承諾が得られない旧法借地権の築古一戸建てを買取した事例。借地非訟という裁判所の手続きを約1年かけて進め、売買を完了。銀行融資が不要な自己資金買取と経験豊富な弁護士のサポートにより、借地権トラブルにも対応しています。

2026年1月8日

借地権 旧耐震
「地主が譲渡を承諾してくれない」──借地非訟を経た旧法借地権の買取事例

物件概要

  • 所在地: 東京都北区赤羽
  • 建物種別: 築古一戸建て
  • 権利関係: 旧法借地権
  • 築年: 1960年頃(旧耐震基準)
  • アクセス: 赤羽駅から徒歩圏内の住宅街

※本記事は、2026年6月に実施したホームワーク社への追加取材をもとに内容を拡充しています。

売りたいのに、土地の持ち主が首を縦に振らない──借地権の家には、所有権の家にはない特有の行き詰まりがあります。この事例は、その行き詰まりが「借地非訟」という手続きを経てどう決着し、物件がどうなったのかを、追加取材で聞いた実務の詳細まで含めて紹介するものです。

物件の課題

地主の許可が得られない

この物件は、売りたいと思っても 土地の持ち主である地主さんの許可がもらえない という、とても困った問題を抱えていました。

持ち主の方は、数年前から売ることを考えて地主さんに許可をお願いしていたのですが、特に理由もなく許可してくれなかったそうです。

借地権の物件は、普通は売るときに地主さんの許可が必要です。もしも勝手に他の人に売ってしまうと、地主さんとの間で結んだ借地契約書に違反することになり、 土地を借りる権利がなくなってしまう危険性 があります。

対応内容

借地非訟という手続き

ホームワーク社は、最後の手段とも言える「借地非訟」という手続きを使って、物件を売買する方法をご提案し、実際にそれを行いました。

借地非訟とは:借地権について、本来は地主さんから得るべき許可が得られない場合に、地主さんの代わりに裁判所が許可を出す手続きです(借地借家法第19条)。土地を借りている人が、地主さんから不当ないやがらせを受けているような場合に、その人を守ってくれるありがたい制度です。

借地非訟の課題

しかし、この「借地非訟」にもいくつか問題があり、実際には簡単には使いません:

  1. 弁護士費用などがかかる
  2. 手続きに1年〜1年半くらい時間がかかる
  3. この手続きをした物件は、トラブル物件とみなされ銀行が融資してくれない

このような問題を乗り越えてまで、その物件を買いたいと考える人は、なかなかいません。

ホームワーク社の強み

一方、ホームワーク社は:

  • 経験豊富な弁護士さんのサポート がある
  • 自己資金で買い取る ので銀行からお金を借りる必要がない

そのため、じっくりと手続きを進めることができました。

結果

実際の流れとしては、借地人さんとホームワーク社の間で売買契約書を締結したうえで、裁判所での借地非訟の手続き(約1年間)を経て、この物件を買い取りました。最初のご相談から完了までは トータルで約18ヶ月 がかかりました。

現在は 賃貸不動産として長期保有 しており、 満室 を維持しています。

追加取材で聞いた、「もめた借地権」の取引の実際

地主とは、最後まで一度も直接話していない

取材で印象的だったのは、この取引の淡々とした異様さです。立地は駅からほど近く、前面道路も約6mある整った住宅地で、物件条件そのものは良い。それなのに、 地主さんとは最後まで一度も直接やり取りがなく 、すべて代理人の弁護士を通じて、書面で回答を求める形だったといいます。

買取の時点では、裁判所がすでに譲渡の条件をすべて決定した状態でした。地主側はその決定に「計算がおかしい」と異議を申し入れましたが、裁判所は再度検討したうえで「結論は変わらない」と通知。ホームワーク社が一連の記録を読み込んでも、 地主さんが何に納得していなかったのか、本当の理由は最後まで分からなかった そうです。

ここに、借地権トラブルの現実があります。理由が分からなくても、話し合いができなくても、裁判所の手続きを経れば取引は成立する。ただしその代償として、時間と流通性を失うのです。

なぜ個人には買えないのか

借地非訟を経た物件は「もめた物件」として市場での流通性が大きく落ちます。取材では、 通常なら2,000万円で取引されるような借地権が、500万円程度まで下がる例もある という一般的な水準感も聞きました(この物件の価格ではなく、市場の例としての話です)。

しかも、安く買えれば得かというと、そう単純ではありません。買った側は地主さんとの関係をゼロから始めることになり、将来の建替え・売却・更新のたびに、再び裁判所への申し立てが必要になる可能性を抱え続けます。銀行融資もつかない。 リスクを見積もったうえで現金で買い切り、長期で保有し続けられる買い手 でなければ、そもそも手を出せない物件なのです。

買った後の工夫

この物件には古い一軒家と、手前に倉庫のような2階建てが建っていました。一軒家にはもともとの賃借人がいたためそのまま住み続けてもらい、倉庫棟は1階と2階に分け、1階はガレージ、2階は倉庫として別々に貸す工夫をしたそうです。賃貸付けには苦労したものの、結果として高い収益性を保っているとのこと。「もめた権利」を引き受けるだけでなく、その後の出口まで設計できることが、買い手の条件になります。

地主は「安定した相手」とは限らない

もう一つ、売り手側に知っておいてほしい実務感覚として、こんな話がありました。借地権を買う立場からすると、個人の地主さんは極力避けたい。お寺や国が地主であれば方針が代々安定しているのに対し、 個人の地主さんは代替わりした途端に考え方が真逆になることもある からだといいます。今は円満でも、相続を境に関係がこじれることは実際にある──借地権の家をいずれ手放すつもりなら、関係が良好なうちに動くほうが、選択肢も価格も守れます。

この事例から学べること

ひとつ目は、地主の承諾が得られなくても、手放す道は残っているということ 。借地非訟という手続きがあり、実際にそれを経て売買が成立しています。ただし1年〜1年半の時間がかかります(制度の詳しい対処法は地主が承諾してくれない…借地権売却の対処法へ)。

ふたつ目は、「もめる前」に動くのが最善だということ 。一度もめて非訟まで進むと、物件の流通性は大きく落ち、価格にも跳ね返ります。地主さんとの関係が良好なうちの売却がいちばん条件が良く、もめてしまったら、抱え込まずに早めに相談することが損失を最小限にします。

みっつ目は、非訟物件を買える買い手は限られるが、確かに存在するということ 。自己資金・法務サポート・保有し続ける出口の三つが揃った買い手であれば、「もめた借地権」にも値がつきます。

借地権で地主の許可が得られずお困りの方へ

何か理由があって地主さんの許可がもらえないなどのお悩みをお持ちの方や、借地非訟という手続きによる売却を考えている方は、ホームワーク社が対応いたします。借地権付き建物の買取もあわせてご覧ください。

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なないろ土地査定 パートナー企業について

社名 ホームワーク株式会社
代表者 代表取締役 橋本 泰
免許番号 東京都知事(2)第100965号
設立 2017年7月
加盟団体 全日本不動産協会 / 不動産保証協会 / 東日本不動産流通機構

よくある質問

Q. 地主の譲渡承諾が得られない借地権物件でも売却できますか?
A. はい、借地非訟という裁判所の手続きを使って売却することが可能です。ホームワーク社は経験豊富な弁護士のサポートと自己資金での買取により、借地非訟を経た物件にも対応できます。
Q. 借地非訟の手続きにはどのくらい時間がかかりますか?
A. 一般的に1年から1年半程度かかります。売買契約書を締結した上で裁判所での手続きを進めるため、じっくりと時間をかけて対応する必要があります。
Q. 借地非訟を使った物件は銀行融資が受けられないと聞きましたが?
A. その通り、借地非訟を経た物件はトラブル物件とみなされ銀行が融資しないケースが多いです。そのためホームワーク社は自己資金で買い取ることで、この問題を解決しています。

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