「住宅ローンが払えない、でも住み続けたい」──任意売却からリースバックへの買取事例
千葉県佐倉市で住宅ローン返済が困難になった借地権の一戸建てを買取し、リースバックで売主が住み続けられるようにした事例。将来の買い戻し特約付きの売買契約にも対応。転売目的ではなく長期保有が基本のため、リースバック付き買取を積極的に行っています。
2026年1月4日
物件概要
- 所在地: 千葉県佐倉市
- 建物種別: 一戸建て
- 築年: 平成8年(1996年)
- 延床面積: 約130㎡
- 権利関係: 旧法借地権
新しい住宅街にある大きなお家です。
※本記事は、2026年6月に実施したホームワーク社への追加取材をもとに内容を拡充しています。
「住宅ローンが払えなくなったら、家を出ていくしかない」──そう思い込んで、ぎりぎりまで誰にも相談できない方は少なくありません。実際には、家を売った後も賃貸として住み続ける「リースバック」という選択肢があります。ただしリースバックは、 契約の作り方しだいで結果が大きく変わる 取引でもあります。この記事では実際の買取事例に加えて、追加取材で聞いた「契約前に確かめたいこと」まで踏み込んで紹介します。
お客様の状況
この家の以前の持ち主は普通の会社員の方でしたが、数年前に大きな病気をして、 住宅ローンの返済が難しくなり 、銀行主導で家を売ること(任意売却)になっていました。任意売却とは、住宅ローンの返済が困難になった場合に、競売ではなく債権者(銀行等)の同意を得て一般市場で売却する方法です。競売より高い価格で売れることが多く、売主の意向も反映しやすいのが特徴です。
しかし、ご家族みんなでこの家に住み続けたいという気持ちがとても強く、借金を整理するために売却はやむを得ないものの、 売った後も賃貸という形で住み続けたい (リースバック)というのが売却の希望条件でした。
追加取材によれば、経緯はこうです。働き盛りだったご主人が病気で長期入院して働けなくなり、返済できない状態が2〜3年分積み重なって、競売の手続きが進みかけていました。取材の時点から振り返ると、買取の半年〜1年ほど前にはご主人は仕事に復帰していたものの、滞った分を取り戻すことはできない状況。それでも「この家がとても気に入っている。家族で住み続けたい。子どもが社会人として独り立ちしたら、いずれ買い戻したい」という強い希望を持っていらっしゃいました。
対応内容
リースバックでの買取
ホームワーク社は、転売目的ではなく、 長期にわたって賃貸する目的で保有する のが大得意な会社なので、そのまま借りていただけるリースバックはむしろありがたい話です。
特に今回の場合、リースバックの賃貸契約をする際に 保証会社の審査も通った ので、安心して買い取ることができました。
買い戻し特約付き
今回の買取とリースバックの際、売主(兼賃借人)の希望により、 売主が一定期間内にこの家を買い戻せる権利を認める「買い戻し特約」付き の売買契約書を作成しました。
これにより、売主様は今回いったん売却するものの、お金に余裕ができれば再びこの家を買い戻すことができるようになります。
追加取材で聞いた特約の中身は、 家賃の支払いに遅れがないことを条件に、買い取った金額に一定額を上乗せした価格で買い戻せる という設計でした。買い戻し価格をあらかじめ決めておくことで、「いざ買い戻そうとしたら値段を釣り上げられた」という事態を防ぐ意味があります。
結果
売主様はリースバック契約により、 現在も同じ家に住み続けて いらっしゃいます。
買い戻し特約付きの契約ではあるものの、 現時点では買い戻しの実現には時間がかかる見通し です。それでも、住み慣れたマイホームで安心して暮らし続けられる環境を維持できていることに、ご家族で喜んでいただいています。
追加取材で聞いた、リースバックの仕組みと「契約前に確かめたいこと」
ここからは、2026年6月に筆者がホームワーク社へあらためて取材した内容です。リースバックは「トラブルが多い」と語られることのある取引ですが、何がトラブルの分かれ目になるのかを整理します。
トラブルの典型は「定期借家+転売」
取材でホームワーク社が挙げた典型的なトラブルは、こういう型です。「ずっと住めますよ」という説明で契約したのに、実際の賃貸借契約は期間満了で終了する 定期借家契約 だった。しかも買い取った業者は数ヶ月後に物件を第三者へ転売してしまい、事情を知らない新しい所有者から「期限が来たら退去してほしい」と迫られる──。
リースバックそのものが危険なのではありません。 賃貸借の契約形態と、買主の保有方針。この二つで結果がまるで変わる ということです。
普通借家契約であれば、貸主側の正当な事由がない限り契約は更新されていくのに対し、定期借家契約は期間満了で終了し、再契約するかどうかは貸主しだいです。ホームワーク社のリースバックが普通借家契約と転売しない長期保有を基本にしているのは、「退去してもらわないと成り立たない商売」の形を最初から作らないためだといいます。
買い戻し特約は「権利」であって「保証」ではない
もう一つ、冷静に見ておきたいのが買い戻し特約です。特約はあくまで「買い戻せる権利」であって、買い戻しが実現することを保証するものではありません。本件のように支払い実績が条件になる設計も一般的ですし、そもそも一度手放した家を買い戻すには、家計を立て直したうえで購入資金やローンを準備する必要があります。
じつは筆者も最近、同じ構図の案件──買い戻し特約付きリースバックの契約書類の作成──に実務で関わったばかりです。そこで扱ったのは住宅ローンではなく、別の債務による差し押さえでした。買い戻しを願って特約を付けても、実現までたどり着くのは簡単ではない、というのが実務での率直な印象です。特約を「いつか戻れる保証」と考えるのではなく、 期間・価格・条件を確認したうえで、実現できる家計の見通しがあるか を冷静に見ることをお勧めします。
取材と実務の両方を通じて感じる、買い戻しが実現しにくいもう一つの構図にも触れておきます。「家族でこの家に住み続けたい。いずれ買い戻したい」というのは、多くの場合、 親世代の願い です。しかし子ども世代には子ども世代の住まいの希望があります。同じ資金を出すなら、親が守ってきた築年数の経った家より、自分の家族のための新しい家を──と考えるのは、むしろ自然なことでしょう。そして時間が経つほど、年齢を重ねた親の収入は減り、働き盛りの子どもの収入は増えて、家計の実質的な決定権は少しずつ子ども側へ移っていきます。 買い戻しを願う人と、それを実現できる資金力を持つ人が、時間とともにずれていく ──買い戻し特約を「家族の願い」として付けるときほど、この構図を冷静に見ておく必要があります。
審査に通らない場合の工夫と、リースバックの正直な構造
リースバックでは家賃保証会社の審査がつく場合とつかない場合があります。取材では、別の事例で保証会社の審査が通らず、敷金を厚めに預かる形で直接の賃貸契約を成立させた話も聞きました。 そもそも生活が苦しいからリースバックを選ぶ のであって、審査で弾いて終わりにしない柔軟さは、保有目的の買主だからできる対応です。
一方で、リースバックの構造には正直に触れておきます。買取価格は市場で普通に売る場合より安くなります。その代わりに、無理のない家賃水準と、買い戻しの権利を組み合わせる──これがリースバックの基本的な取引条件です。「高く売れて、ずっと住めて、いつでも買い戻せる」という都合のよい取引ではないことは、契約前に理解しておく必要があります。
なお、似た言葉のリバースモーゲージは仕組みが異なります。リースバックが「売買」(所有権を移して賃貸で住む)なのに対し、リバースモーゲージは「融資」(自宅を担保にお金を借りる。所有権は手元に残る)です。混同しやすいので、比較する際は注意してください。
この事例から学べること
ひとつ目は、「住み続けられるか」は口約束ではなく契約形態で決まるということ 。普通借家か定期借家か、そして買主が物件を転売する方針かどうか。この二点は契約前に必ず確認したいポイントです。
ふたつ目は、買い戻し特約は「付けること」より「実現できる設計か」が大事だということ 。期間・価格・条件と、家計の見通し──そして「本当に家族全員が買い戻しを望んでいるか」という本音──を重ねて、冷静に判断する必要があります。
みっつ目は、ローンが払えなくなっても、競売の前に選択肢があるということ 。任意売却とリースバックを組み合わせれば、家を手放しても住まいと生活を守れる場合があります。追い詰められてから動くほど選択肢は減っていきます。早めに相談することが、住み続ける道を残すいちばんの近道です。
リースバックをご検討の方へ
ホームワーク社は、できるだけ相手の方のご希望に沿った取引ができるよう、色々なイレギュラーな取り組みも前向きに検討できる会社です。
- リースバックでの売却 をご希望の場合
- さらに将来的には 買い戻したい 場合
- 買い戻し権付きでのリースバック売却 をご希望の場合
本件のような借地権の物件でも対応可能です。借地権付き建物の買取もあわせてご覧ください。
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この事例で扱った仕組みは、それぞれ記事にまとめています。
リースバック
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なないろ土地査定 パートナー企業について
| 社名 | ホームワーク株式会社 |
|---|---|
| 代表者 | 代表取締役 橋本 泰 |
| 免許番号 | 東京都知事(2)第100965号 |
| 設立 | 2017年7月 |
| 加盟団体 | 全日本不動産協会 / 不動産保証協会 / 東日本不動産流通機構 |
よくある質問
- Q. リースバックで売却後もそのまま住み続けることはできますか?
- A. はい、ホームワーク社は長期保有を基本としているため、リースバックでの買取に積極的に対応しています。売却後は賃貸契約を結び、そのまま住み続けることが可能です。
- Q. 住宅ローンが払えなくなった場合でもリースバックは利用できますか?
- A. はい、任意売却が必要な状況でもリースバック付きでの買取が可能です。実際に住宅ローンの返済が困難になった方の借地権物件を買い取り、リースバックで住み続けていただいている事例があります。
- Q. リースバックで売却した家を将来買い戻すことはできますか?
- A. はい、買い戻し特約付きの売買契約にも対応しています。一定期間内に家を買い戻せる権利を契約書に盛り込むことで、お金に余裕ができた際に再び購入することが可能です。