木のテーブルに置かれた、ふたを開けた朱肉と木製の印鑑

任意売却では、抵当権を抹消する承諾が要る|住宅金融支援機構は売出価格を自分で確認する

住宅ローン・任意売却 2026.09.14 公開
#任意売却 #抵当権 #媒介契約 #住宅ローン

この記事でわかること

Q. 売主と買主が合意すれば、任意売却は進みますか?
A. 合意だけでは引き渡せません。売却代金で完済できない場合、抵当権を抹消してよいかどうかを抵当権者が判断します。後順位の抵当権者や差押債権者がいる場合は、その相手との調整も必要になります。住宅金融支援機構は、抵当権抹消の可否の通知までに2週間程度かかるとしています。
Q. 任意売却の売出価格は、自分で決められますか?
A. 住宅金融支援機構の場合、仲介業者の査定を機構が確認したうえで、機構が売出価格を通知します。機構は、通知した価格未満で売って購入希望者を見つけても、抵当権抹消に応じることができない場合があると書いています。
Q. 「必ず任意売却できます」と言われたら、何を確かめればよいですか?
A. 抵当権を抹消してよいかどうかを判断するのは抵当権者です。住宅金融支援機構の場合、機構が申請を受けて審査します。仲介業者の説明だけで決まるものではないので、いま申請がどこまで進んでいるか、承諾が出なかったときはどうなるかを確かめてください。

任意売却は、売主と買主が合意しただけでは引き渡せません。売却代金で完済できないとき、抵当権を抹消してよいかどうかを抵当権者が判断します。

住宅ローンが残っている家には抵当権が付いています。売った代金で完済できるなら、決済のときに代金を返済に充てて、抵当権を抹消する手続きを進めます。完済できないときは、その手続きに応じてもらえるかどうかが、売買の前提になります。

抹消してもらう相手は、1社とはかぎりません

見るのは登記簿です。誰の抵当権が付いているか、ほかに差押えの登記があるかが載っています。

住宅金融支援機構は、販売活動と並行して、抵当権などを抹消する条件について利害関係人(差押債権者・後順位抵当権者等)に確認するよう仲介業者に求めています。有無は最新の登記事項証明書で必ず確認するように、とも書いています。

協力しない利害関係人がいることもあります。 機構は、購入希望者が現れた段階で改めて協議が必要になる場合があると、販売活動を始める前に相手へ連絡しておくよう求めています。

この確認が問題になるのは、完済できないときです。 完済できるなら、配分や抹消の承諾を交渉する場面にはなりません。ただし手続きが無くなるわけではなく、残債の額、一括返済の日、抹消書類の手配は決済までに確かめます。その日に売主が何をするかは、同じ運営のなないろ家査定の決済の日に売主がすることは、確認と受け渡しですに書いてあります。

機構の任意売却では、機構が売出価格を通知します

機構の場合、値段の決め方も手順になっています。

仲介業者が物件を調べ、価格査定書を作ります。その査定を機構が確認したうえで、機構が売出価格を通知します。 提出するのは、査定書のほかに、実査チェックシート、査定に採用した取引事例の概要、周辺地図、住宅地図、間取図、写真、固定資産評価証明書などです。

そして機構は、はっきりこう書いています。「当方が通知した価格未満での売出により購入希望者を見つけていただいても、抵当権抹消に応じることができない場合があります」。

売出価格を売主と仲介業者だけで決められない、ということです。

媒介契約の種類も指定されます

機構は、売出価格を通知したあと、売主と仲介業者が専任媒介契約か専属専任媒介契約を速やかに結ぶよう求めています。

媒介契約を結んでから10営業日以内に、媒介契約書の写しとレインズ登録証の写しを機構へ提出します。販売活動についても、特段の事情がないかぎり自社や不動産情報サイトのホームページに物件情報を掲載すること、紙媒体を使うときは間取図や写真を付けるといった工夫をすることを求めています。購入希望者が現れるまでの間は、機構の依頼に応じて販売活動状況報告書を出します。

決まるまでに、待つ時間があります

日数の目安も公表されています。

  • 機構が債権回収会社に業務を委託する場合、申出書の提出から委託までに通常3か月程度
  • 抵当権を抹消してよいかどうかの通知までに2週間程度
  • 決済日の2週間(10営業日)前までに、代金決済予定日等の報告書を提出

承諾が出る前に売買契約を結ぶこともできます。その場合、機構は特約条項で機構の承諾を停止条件に付けるよう求めています。

そして機構は、任意売却をあきらめて競売の手続きに着手する場合を6つ挙げています。必要書類が速やかに出てこない、依頼した報告がされない、初回の媒介契約を結んだ日から6か月を過ぎても購入希望者が現れない、売却予定価格と控除費用を審査した結果で抵当権抹消に応じられないと判断した、不正または不適切な事務処理が行われた、そのほか任意売却を行うことが困難または不適当と判断した場合です。

「必ず任意売却できます」と言われたときに聞くこと

抵当権を抹消してよいかどうかを判断するのは抵当権者です。機構の場合は、機構が申請を受けて審査します。仲介する業者の説明だけで決まるものではありません。

確かめられるのは、次のような内容です。

  • 最新の登記事項証明書を取ったか。抵当権と差押えの登記はどうなっているか
  • 抵当権者や、ほかの利害関係人に、これまで何を伝えているか
  • 売出価格について、すでに確認や通知を受けているか
  • 承諾が出なかったときは、どうなるか

任意売却そのものの仕組みは売ってもローンを返しきれないときは、任意売却で売るに書きました。競売の手続きがどこまで進んでいるかで選べる手が変わるので、段階は差押えから競売までのタイムラインで確かめてください。

リースバック付きの買取に対応しています

当サイトの買取パートナーは、買って転売するのではなく長期保有を基本にしています。だから、売ったあともそのまま住み続けるリースバック付きの買取ができます。

住宅ローンの返済が難しくなった一戸建てを買い取り、リースバックで住み続けられるようにした事例があります。買い戻す約束を付けた売買契約にも対応しています。

出典:住宅金融支援機構「任意売却パンフレット」(令和8年4月)。売出価格の確認、媒介契約の種類、提出書類、日数、競売手続に着手する場合は、いずれも機構の融資についてのものです。民間の金融機関や保証会社の手続には、そのまま当てはまりません。

土地売却でお困りですか?

条件に難がある土地でも、まずはお気軽にご相談ください。

無料査定を申し込む(匿名OK)

この記事をシェアする

関連記事