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「このビルを誰に託すか」──80歳オーナーの旧耐震ビルを引き継いだ買取事例

茨城県つくば市のテナント満室の旧耐震ビル(5階建て)を買取した事例。売却後も管理人として関わりたいというオーナー様のご要望に対応し、長期保有を前提に買い取りました。銀行融資に頼らない自己資金での買取で、旧耐震ビルも8棟保有する実績があります。

2026年1月15日

旧耐震
「このビルを誰に託すか」──80歳オーナーの旧耐震ビルを引き継いだ買取事例

物件概要

  • 所在地: 茨城県つくば市
  • 建物種別: 一棟ビル(5階建て)
  • 築年: 1980年(旧耐震基準)
  • 構造: 1〜2階はテナント(クリニック・調剤薬局・公的事務所)、3〜5階はファミリーマンション
  • 入居状況: 満室
  • 買取年: 2021年

大きな道路沿いにある旧耐震基準のビルで、外壁はタイル張り。大型スーパーまで徒歩2分と生活利便性の高い立地でした。

旧耐震基準とは、1981年5月以前 の建築確認で適用された耐震基準のことです。1978年の宮城県沖地震をきっかけに建築基準法が改正され、1981年6月以降は「新耐震基準」が適用されるようになりました。旧耐震基準の建物は耐震性能が現行基準より低く、金融機関が担保として認めにくいため、買主が融資を受けにくいという問題があります。

※本記事は、2026年6月に実施したホームワーク社への追加取材をもとに内容を拡充しています。

お客様の状況

オーナーの山田さん(仮名)は、ご自身の資産を見直す中で、旧耐震基準のビルの将来的な修繕費用を心配され、売却を検討されていました。

追加取材で聞いた背景も添えておきます。山田さんは当時80歳前後。所有する不動産はこの1棟だけで、ビルの運営はまさにライフワークでした。上から下まで15ほどの区画に、地元の名士が営む内科、調剤薬局、公的な事務所、上層はファミリー向け住居と、業種の異なるテナントが揃っていました。オーナーとテナントは家族のような付き合いで、毎年の新年会には入居者が一堂に会します。テナント同士も顔なじみで親しく、一度入居したテナントはなかなか出ていかない──長い時間をかけて育った、 結びつきの強い共同体のようなビル でした。その温かさは、管理を引き継いだ担当者ともテナントが親しく付き合う形で、今も受け継がれています。

だからこそ山田さんの売却には、価格より重い条件がありました。 「ちゃんとした人に譲りたい。そうでなければテナントさんに申し訳ない」 。実際、過去には別の相手と話がまとまりかけたものの、「あの人には売りたくない」と破談になったこともあったそうです。

そして、長年お付き合いのあるテナントさんとの関係があるからこそ、 売却後も管理人としてビルの運営に関わり続けたい という強いご希望がありました。

対応内容

ホームワーク社は、テナントさんと良好な関係を築いている山田さんが管理人として継続してくださることを、むしろありがたいと考えました。

そして、ホームワーク社がこのビルを買うのは 転売目的ではなく、長期保有を目的としている ことを丁寧にご説明しました。

その結果、山田さんから「あなたたちのような人に買ってもらいたい」とおっしゃっていただき、買取が成立しました。

追加取材によれば、引き渡しの際は山田さんご自身がテナント一軒一軒への挨拶回りに同行してくださったそうです。また管理人の件は、当初「お金はいらない」というお申し出でしたが、ホームワーク社は「無償では申し訳ないし、こちらもお願いしにくくなる」と、あえて有償で正式にお願いする形を取りました。長く続く関係だからこそ、けじめを大切にしたということです。

結果

2021年の買取から約5年間、テナントは満室を維持し、山田さんも管理人としてビルの運営を支えてくださいました。古い建物なので雨漏りなどの修繕も発生しましたが、山田さんがその都度きちんと動いてくださり、電話だけでなくLINEも活用して連絡を取り合う、頼りになる存在でした。

その山田さんは、 2026年2月末をもって管理人を引退 されました。病気で体が思うように動かなくなってきたため「引退させてもらっていいかな」とのお申し出があり、翌3月からは地元の管理会社に管理を引き継いでいます。約5年にわたる二人三脚の運営は、テナントの皆さんの安心そのものでした。

なお、買取から現在までのテナントの入れ替わりは、上層のファミリー住居の2区画のみ。低層のクリニックや調剤薬局は20年来変わらず営業を続けており、ビルは今も満室です。

追加取材で聞いた、「駅距離」だけでは測れない価値

このビルは、東京の感覚で物件資料を見れば「築古・旧耐震」で終わってしまう物件かもしれません。しかし取材でホームワーク社が語ったのは、まったく別の見方でした。

車社会の地方では、駅からの距離がすべてではありません。幹線道路沿いで、スーパーが徒歩2分。地元の生活動線の中にあり、医療系テナントが20年間動かない。 「現地なりの、すごくいい場所」 は、駅距離のものさしでは見えないのです。実際このビルは、買取から今日まで一度も満室を切っていません。

旧耐震というラベルも同じです。金融機関の担保評価が低く、買い手の融資がつきにくいのは事実ですが、それは「建物に価値がない」こととは違います。自己資金で買い取れて、長期で保有できる買い手にとっては、テナントとの信頼関係ごと引き継げる優良な資産でした。旧耐震物件の評価のされ方は旧耐震物件の買取相場で詳しく解説しています。

この事例から学べること

ひとつ目は、「旧耐震だから」「駅から遠いから」で諦める必要はないということ 。スペックの数字に表れない稼働実績・テナントとの関係・生活立地は、見る目のある買い手にはきちんと価値として映ります。

ふたつ目は、高齢のオーナーにとっての出口は「いくらで売るか」だけではないということ 。1棟だけを大切に育ててきたオーナーほど、「誰に託すか」が本当の問題になります。転売目的の買い手では、この問いに答えられません。長期保有を前提とする買い手なら、テナントとの関係ごと引き継げます。

みっつ目は、元気なうちに動くから、託し方を選べるということ 。この事例では、売却後も約5年間、管理人として関わり続けるという形が実現し、体調を崩された後の引き継ぎも円滑でした。判断を先送りするほど、選べる形は減っていきます。ビルの承継を考え始めたら、早めの相談をお勧めします。

旧耐震基準のビルの売却をお考えの方へ

旧耐震基準の建物は、銀行融資が受けにくく、将来の修繕費用の懸念もあるため、なかなか買い手が見つからないことが多いです。耐震補強工事をして保有し続ける方法もありますが、費用が大きく、テナントとの調整も必要になります。

しかし、ホームワーク社は 自己資金での買取を基本 としており、旧耐震ビルを8棟保有するなど豊富な実績があります。売主様が売却後も管理人を務めたいなどのイレギュラーなご依頼も、柔軟に対応いたします。旧耐震物件の買取もあわせてご覧ください。

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なないろ土地査定 パートナー企業について

社名 ホームワーク株式会社
代表者 代表取締役 橋本 泰
免許番号 東京都知事(2)第100965号
設立 2017年7月
加盟団体 全日本不動産協会 / 不動産保証協会 / 東日本不動産流通機構

よくある質問

Q. 旧耐震基準のビルでも買い取ってもらえますか?
A. はい、買取可能です。ホームワーク社は自己資金での買取を基本としており、銀行融資が受けにくい旧耐震ビルも8棟保有するなど豊富な実績があります。
Q. テナントが入居中のビルでもそのまま売却できますか?
A. はい、テナント入居中のままでの売却が可能です。実際にテナント満室の状態で買取し、以前のオーナー様に管理人として継続していただいた事例があります。
Q. ビル売却後も管理人として関わり続けることはできますか?
A. はい、売主様が売却後も管理人を務めたいなどのイレギュラーなご依頼にも柔軟に対応しています。実際に2021年の買取から約5年間、元オーナー様に管理人を続けていただいた事例があります(2026年2月にご勇退され、現在は管理会社へ引き継いでいます)。

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