旧耐震物件の買取相場|新耐震との価格差
この記事でわかること
Q. 旧耐震物件は新耐震と比べてどれくらい安くなりますか?
Q. 旧耐震物件の買取価格を高くするコツはありますか?
Q. 旧耐震でも価格が高くなる要因は何ですか?
旧耐震と新耐震の価格差
価格差の目安
旧耐震物件は、同条件の新耐震物件と比べて10〜40%程度安くなる傾向があります。旧耐震物件の売却方法については「旧耐震基準の建物は売れる?」もご覧ください。
| 物件タイプ | 価格差の目安 |
|---|---|
| 戸建(好立地) | ▲10〜20% |
| 戸建(郊外) | ▲20〜30% |
| マンション(好立地) | ▲15〜25% |
| マンション(郊外) | ▲25〜40% |
価格差が生じる理由
理由1:住宅ローンの問題
- 融資を受けにくい
- 買主が現金購入に限られる
- 需要が減少
理由2:税制優遇の問題
- 住宅ローン控除(租税特別措置法第41条)が原則対象外(1982年1月1日以降の建築が条件。耐震基準適合証明書があれば適用可能)
- 登録免許税の軽減(租税特別措置法第72〜75条)の対象外
- 買主にとって税負担が増えるため、その分だけ購入価格を下げる圧力がかかる
理由3:将来リスクの問題
- 地震による倒壊リスク
- 資産価値の下落
- 売却時の困難さ

買取相場の算出方法
価格の考え方
旧耐震物件の買取価格は、2段階の減額で算出されます。
- 旧耐震による減額: 新耐震の同等物件と比べて10〜40%程度の減額(上記テーブル参照)
- 買取業者のマージン: 市場価格からさらに20〜30%程度の減額(再販時の利益・リスクを考慮)
結果として、買取価格は新耐震物件の市場価格と比べて 40〜60%程度 になるのが一般的です。ただし、好立地の物件や耐震補強済みの物件は減額幅が小さくなります。
物件タイプ別の相場
戸建の買取相場(新耐震市場価格に対する割合)
| 条件 | 旧耐震による減額 | 買取業者の減額 | 最終的な目安 |
|---|---|---|---|
| 好立地・状態良好 | ▲10〜20% | ▲20% | 新耐震の60〜70% |
| 好立地・状態悪い | ▲20〜25% | ▲25% | 新耐震の50〜55% |
| 郊外・状態良好 | ▲20〜30% | ▲25% | 新耐震の45〜55% |
| 郊外・状態悪い | ▲25〜30% | ▲30% | 新耐震の40〜45% |
マンションの買取相場(新耐震市場価格に対する割合)
マンションは管理状態の影響が大きく、管理費・修繕積立金の滞納や建替え計画の有無で価格が変動します。 区分所有法第62条 により建替え決議には5分の4以上の賛成が必要で、合意形成のハードルは非常に高いのが現状です。
| 条件 | 旧耐震による減額 | 買取業者の減額 | 最終的な目安 |
|---|---|---|---|
| 駅近・管理良好 | ▲15〜20% | ▲20% | 新耐震の60〜65% |
| 駅近・管理不良 | ▲20〜30% | ▲25% | 新耐震の45〜55% |
| 郊外・管理良好 | ▲25〜35% | ▲25% | 新耐震の40〜50% |
| 郊外・管理不良 | ▲30〜40% | ▲30% | 新耐震の30〜40% |
詳しくは「旧耐震マンションの売却」をご覧ください。
価格に影響する要因
プラス要因
立地
- 駅から徒歩10分以内
- 都心部・人気エリア
- 生活利便性が高い
建物の状態
- リフォーム済み
- 設備が更新されている
- 構造に問題がない
土地
- 整形地
- 接道条件が良い
- 適度な広さ
その他
- 耐震診断済み(基準適合)
- 耐震補強済み
- 管理状態が良好(マンション)
マイナス要因
立地
- 駅から遠い
- 郊外・過疎地
- 生活利便性が低い
建物の状態
- 老朽化が進んでいる
- 雨漏り・シロアリ被害
- 設備が古い
土地
- 不整形地
- 接道条件が悪い
- 狭小・広大すぎる
その他
- 耐震診断で基準不適合
- 大規模な補強が必要
- 管理状態が悪い(マンション)
地域別の価格差
都市部と郊外の差
都市部では旧耐震でも需要があり、価格差が小さい傾向があります。
| 地域 | 旧耐震の価格水準 |
|---|---|
| 東京23区 | 新耐震の80〜90% |
| 大阪市内 | 新耐震の75〜85% |
| 地方都市 | 新耐震の60〜75% |
| 郊外・地方 | 新耐震の50〜70% |
需要の違い
都市部
- リノベーション需要あり
- 投資需要あり
- 立地重視の買主
郊外
- 需要が限られる
- 価格重視の買主
- 売却期間が長期化
高く売るコツ
コツ1:複数社から見積もり
3社以上の買取業者から見積もりを取りましょう。
理由
- 業者によって価格差がある
- 相場を把握できる
- 交渉の材料になる
コツ2:物件情報を整理
物件の情報を整理しておくと、査定がスムーズです。
用意する書類
- 登記簿謄本
- 固定資産税納税通知書
- 建築確認済証
- リフォーム履歴
コツ3:物件のメリットをアピール
物件のメリットを積極的にアピールしましょう。
アピールポイント
- 立地の良さ
- 土地の広さ・形状
- リフォーム履歴
- 設備の状態
コツ4:耐震診断の活用
耐震診断を実施している場合は、結果を提示しましょう。
基準適合の場合
- 証明書を取得
- 価格アップの交渉材料に
基準不適合の場合
- 補強費用の見積もりを提示
- 適切な価格設定に
コツ5:時期を選ぶ
不動産の需要が高い時期に売却すると有利です。
需要が高い時期
- 2〜3月(転勤シーズン)
- 9〜10月(異動シーズン)
買取業者の選び方
ポイント1:旧耐震物件の実績
旧耐震物件の買取実績が豊富な業者を選びましょう。当社でも 旧耐震ビルの買取事例 や 旧耐震マンション(低稼働)の買取事例 がありますので、参考にしてください。
ポイント2:買取価格の透明性
査定価格の根拠を明確に説明してくれる業者を選びましょう。
ポイント3:契約条件
契約条件を詳しく確認しましょう。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 買取価格 | 提示価格で確定か |
| 決済時期 | いつ現金が入るか |
| 契約不適合責任 | 免責か(民法第562条) |
| 諸費用 | 負担者は誰か |
まとめ
旧耐震物件の買取相場についてまとめます。
新耐震との価格差
- 戸建:10〜30%安い
- マンション:15〜40%安い
- 立地・状態で大きく変動
価格に影響する要因
- 立地
- 建物の状態
- 土地の条件
- 耐震診断の結果
高く売るコツ
- 複数社から見積もり
- 物件情報の整理
- メリットのアピール
- 耐震診断の活用
旧耐震マンションの場合は住宅ローンが使えない問題があり、価格への影響がさらに大きくなります。旧耐震物件の基本的な仕組みや対応方法の全体像は「旧耐震の売却・買取について」をご覧ください。


