「孤独死があったマンション、売れる?」──特殊清掃から賃貸再生までの買取事例
神奈川県川崎市で室内孤独死により特殊清掃が行われた築38年の区分所有マンションを買取した事例。事故物件の特性を考慮し、大規模リフォーム後に売却ではなく賃貸での長期保有を選択。分譲・賃貸どちらにも対応できる柔軟さで事故物件も前向きに買取します。
2026年1月5日
物件概要
- 所在地: 神奈川県川崎市宮前区
- 建物種別: 区分所有マンション(ファミリータイプ)
- 専有面積: 約50㎡
- 築年数: 約38年
駅から少し離れた場所にある、家族向けのマンションの一室です。
※本記事は、2026年6月に実施したホームワーク社への追加取材をもとに内容を拡充しています。
相続した部屋や所有する物件で人が亡くなっていたと知ったとき、多くの方が「もう売れないのではないか」と頭を抱えます。この事例は、そうした部屋がどのように査定され、どう再生されるのかを、現場のプロセスまで含めて紹介するものです。
物件の課題
事故物件
約1年前に以前の持ち主の方が室内で病気で亡くなり、 発見されるまで2ヶ月ほどかかった ため、特殊清掃が行われた履歴がありました。いわゆる事故物件です。
また、築年数が経っているにもかかわらず内装のリフォームが一度もされていなかったため、部屋の中はかなり傷んでいました。
告知義務について
2021年10月に国土交通省が策定した「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」に基づき、特殊清掃が行われた履歴のある物件は、売買する際に告知が必要とされています。なお、老衰や持病による自然死、日常生活での不慮の事故死については告知不要とされています。
ここで押さえておきたいのが、賃貸と売買の 告知期間の非対称 です。ガイドライン上、賃貸はおおむね3年が経過すると原則として告知対象から外れるのに対し、 売買には期間の目安が示されていません 。つまり売買では、何年経っても買主への告知が前提になります。個人の買主はどうしても敬遠しがちになるため、個人向けの売却は難度が上がる──これが、事故物件で「業者買取」や「賃貸で持てる買主」が現実的な出口になりやすい構造的な理由です(詳しくは事故物件の告知義務)。
追加取材で聞いた、現場と再生のプロセス
取材でホームワーク社が語った現場は、想像以上のものでした。冬場にもかかわらず、特殊清掃会社と一緒に部屋へ向かうと、 ドアの2〜3メートル手前で分かるほどの匂い 。室内は物が多く、亡くなられた形跡も残っていたといいます。
再生には段階があります。まず特殊清掃。その後、フローリングと水回りの張り替え・交換、建具もすべて交換。さらに専門業者の脱臭機材を 約2週間稼働させ続けて 、ようやく匂いが抜けたそうです。この部屋(約50㎡)では、特殊清掃を含めた再生費用は 総額500万円前後 に上りました。最近は、関係者が安心して進められるよう、お祓いも行うようにしているとのことでした。
この数字が意味することは明確です。個人の売主がこの投資と手配を自力で行って部屋を再生し、そのうえで無期限の告知義務を負って個人買主を探す──というのは、現実的ではありません。 現状のまま、再生と活用のノウハウを持つ買主に引き渡す のが、負担の面でも時間の面でも合理的な選択になります。
買取価格と家賃の「実際の水準」
事故物件の買取相場は、俗に「相場の7〜8掛け」と言われます。取材でこの水準感を尋ねると、この事例も「実際そのくらい」とのことでした。つまり 「事故物件=値がつかない」わけではなく、2〜3割程度の減価の世界 です。
賃貸に出した後の家賃も、大規模リフォームを経ていることもあり、相場から1〜2割引いた程度で入居が決まりました。入居されたのは看護師の方で、「そういうことは気にしない」ときっぱりされていたそうです。気にする人がいる一方で、気にしない人も確かにいる──それが市場の実際です。
対応内容
販売ではなく長期保有を選択
この物件について、もし事故物件でなければリフォームしてきれいにした後に販売することを考えましたが、事故物件であることを考慮して、ホームワーク社が買った後、大規模なリフォーム工事を行い、 賃貸したうえで長期保有 することにしました。
リフォームの完了までには 約3ヶ月 かかりました。
結果
大規模リフォームを実施し、現在は賃貸物件として運用しており、 入居中 の状態を維持しています。
この事例から学べること
ひとつ目は、原状回復を自力で抱え込まないこと 。特殊清掃から脱臭・全面改装まで、この部屋では500万円前後の費用と数ヶ月の工程がかかりました。個人で再生してから売るより、現状のまま査定を受けるほうが、負担もリスクも小さくなります。
ふたつ目は、「売れない」のではなく「売り先が絞られる」だけだということ 。売買の告知義務に期限がないため個人買主には売りにくい一方、賃貸で保有できる買主なら、告知したうえで入居者が付く実例があります。減価も「値がつかない」ではなく2〜3割程度の世界です。
みっつ目は、時間を置いても状況は良くならないこと 。事故物件の告知は売買では消えません。待つことで有利になる要素は少なく、傷みが進む分だけ再生費用は膨らみます。手放すと決めたら、早めに事故物件に対応できる買取業者へ相談するのが近道です。
事故物件をお持ちの方へ
ホームワーク社は、 リフォームして売る (分譲)ことも、 賃貸して長期保有 することも、どちらでも柔軟に対応できるため、 どんな事故物件でも前向きに買取を検討 できます。事故物件の買取もあわせてご覧ください。
関連記事
なないろ土地査定 パートナー企業について
| 社名 | ホームワーク株式会社 |
|---|---|
| 代表者 | 代表取締役 橋本 泰 |
| 免許番号 | 東京都知事(2)第100965号 |
| 設立 | 2017年7月 |
| 加盟団体 | 全日本不動産協会 / 不動産保証協会 / 東日本不動産流通機構 |
よくある質問
- Q. 孤独死があった事故物件でも買い取ってもらえますか?
- A. はい、孤独死があり特殊清掃が行われた物件でも買取可能です。ホームワーク社はリフォーム後に賃貸で長期保有するなど、事故物件に適した活用方法を柔軟に選択できます。
- Q. 事故物件の告知義務はいつまで必要ですか?
- A. 2021年に国が定めたガイドラインに基づき、特殊清掃の履歴がある物件は売買時に告知が必要とされています。具体的な期間はケースにより異なりますので、詳しくはご相談ください。
- Q. 事故物件は売却と賃貸のどちらが良いですか?
- A. 物件の状況により異なります。ホームワーク社は分譲(リフォームして売却)と賃貸(リフォームして長期保有)の両方に対応でき、事故物件の特性を考慮して最適な方法を選択します。