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土地 東京都 文京区

「私道の持分がない」と通行を拒まれた土地──売れる形にするまでの買取事例

東京都文京区の高級住宅街で、私道の通行掘削承諾が得られず売却できなかった築古一戸建てを買取した事例。8人の私道権利者との粘り強い交渉で私道権利の一部を取得し、全員の承諾を実現。約1年かけて普通に取引できる土地に再生し、新築3棟を分譲販売しました。

2026年1月7日

misetsudo 私道トラブル
「私道の持分がない」と通行を拒まれた土地──売れる形にするまでの買取事例

物件概要

  • 所在地: 東京都文京区春日
  • 建物種別: 築古一戸建て
  • 立地: 静かな高級住宅街、長い私道の奥にある土地

※本記事は、2026年6月に実施したホームワーク社への追加取材をもとに内容を拡充しています。

土地はあるのに、そこへ通じる道を使わせてもらえない──私道の権利を持たない土地には、こうした行き詰まりが起こり得ます。この事例では、その行き詰まりがどれほどの手間をかけて解消されたのかを、追加取材で聞いた交渉の中身まで含めて紹介します。

物件の課題

私道の権利を持っていない

この土地の持ち主は、 私道の権利を持っていませんでした 。このような場合、普通は私道を通ったり、水道管などを埋めるために地面を掘ったりする書面での許可(私道通行掘削承諾書)をもらう必要があり、私道の権利を持っている人 全員のハンコが必要 です。

たった一人の反対

この私道の権利を持っている人は、なんと8人もいました。その中でたった1人だけ、以前の持ち主の親の代からのちょっとした近所トラブルがあり、 昔のいざこざが原因で必要な書類にハンコを押してもらえませんでした。

私道を通ることすら認められないということは、その土地は全く使えないのと同じことです。なお、民法第210条では、公道に出られない土地(袋地)の所有者に囲繞地通行権(隣の土地を通る権利)を認めていますが、私道の掘削(水道管の埋設等)についてはこの権利ではカバーできず、別途承諾が必要になります。

「この物件を買ってください。どこに相談しても、誰も買ってくれようとしないんです!」と、ホームワーク社に相談がありました。

対応内容

第三者としての交渉

ホームワーク社は、昔のトラブルの当事者同士が話をしても難しいことでも、 第三者として間に入ってお願いすれば話を聞いてもらえる のではないかと考えました。

ホームワーク社のスタッフはすぐに、私道の権利を持っている方のところへ行き、状況を説明して、平身低頭で私道を通ることや掘削の許可をお願いしました。

トラブルの原因が判明

すると、昔の私道トラブルの原因は 私道の修理費用を誰が払うかという問題 だったことが分かりました。当時、以前の持ち主が毎日その私道を使っているにもかかわらず、私道の権利を持っていないことを理由に修理費用の負担を断られ、どうしても納得できなかったそうです。

解決策の提示

その上で、今のままでは私道通行掘削承諾書にハンコを押せないが、もしも誰かから私道の権利を少しでも譲り受けて、 自分も私道の権利を持つ一人になり、将来の私道修理費用を負担する姿勢 ならば、ハンコを押しても良いという話を引き出すことができました。

私道の権利を取得

その後、ホームワーク社は私道の権利を持っている他の方に、その権利の一部を売ってほしいと交渉して回りました。そして、最終的に一人の方から権利の一部を譲ってもらうことができたので、反対していた方からも私道の通行掘削承諾書にハンコをもらうことができました。

結果

あちこちの関係者と話し合いながら進めたので、最初にご相談を受けてから最終的に買い取るまでには 1年ちょっとかかり、2020年に買取が完了 しました。

そのままでは売れなかった土地が、近隣の方と粘り強く話し合ったことにより、 普通に使える土地に生まれ変わりました。

以前の持ち主の方には、一度は諦めていた売却が無事にできて、とても感謝されました。

なお、この土地は文京区内の高級住宅街の一角にありましたので、ホームワーク社は 3棟の新築一戸建てを建てて分譲販売 し、 3棟すべて売却済み となっています。

追加取材で聞いた、交渉の中身

「持分のないやつに、そんな権利はない」

追加取材でホームワーク社が振り返った、承諾を求めに行ったときの相手の言葉は端的でした。「位置指定道路の持分を持っていない者に、そんな権利はない」。工事をします、道路を掘ります、通行します──と筋を通しに行った先での、この拒絶。ここからが本当の交渉でした。

打開策は一つしかありません。持分を持てば、拒む理由がなくなる。そこで担当者は、持分を持っている他の権利者を一軒ずつ訪ね、 頭を下げて「お金を払いますので、持分を持たせてください」とお願いして回った そうです。ようやく一軒から応じてもらえた持分は、譲る側の負担にならないよう薄く薄く分けてもらったもので、 私道の実面積に換算するとわずか5センチ分ほど 。それでも「権利者の一人」になるには十分でした。

面白いことに、話がまとまった後になって、以前に声をかけていた別の権利者からも「うちも売ってもいい」と連絡があり、結果的にもう一口、持分を買い増すことになったといいます。必要だったのは5センチ。それでも、関係を丸く収めるために買えるものは買う──利権調整とはそういうものだそうです。

「天国か地獄か」のリスクを、誰が背負うか

見逃せないのは、ホームワーク社がこの土地を 持分が取れる保証のないまま、リスクを背負って買い取っている ことです。持分が取れて承諾が揃えば事業として成立する。取れなければ、使えない土地を抱えることになる。取材では「取れるか取れないかで、天国か地獄か」という言葉で振り返っていました。個人の売主がこのリスクを自分で背負い、見知らぬ権利者に頭を下げて回り、お金を払って持分を集める──それが現実的でないことは、想像に難くありません。

「通れる権利がある」ことと「売れる」ことは別

法律を突き詰めれば、奥まった土地に通行の権利は存在します。しかし取材で聞いたのは、その先の現実でした。「法律でもめて、こういう結論になった」という状態のままでは、 次にその土地を買う人には売れない 。もめた相手が待ち構える私道を、毎日通って暮らしたい人はいないからです。権利の主張で勝つことと、誰もが安心して買える「商品」に仕上げることの間には、全員の承諾・持分の取得・関係の修復という長い距離があります。私道の権利関係の確認方法は私道にしか接していない土地の売却で解説しています。

この事例から学べること

ひとつ目は、「私道の持分がない」は詰みではないということ 。持分の一部取得と全員の承諾という解消の型があり、実際にこの土地は普通に取引できる土地に変わりました。

ふたつ目は、その解消は個人が自力で担うには重すぎるということ 。見知らぬ権利者への訪問と交渉、持分の買い取り費用、まとまるまでの1年、そして「取れなければ地獄」のリスク。これらを引き受けられる第三者がいて初めて、解決が動き出します。

みっつ目は、もめたまま個人間で売ろうとしないこと 。権利の主張で押し切っても、その状態の土地は買い手がつきません。関係の調整ごと引き受けられる買い手に任せるほうが、結果として早く、高く、円満に手放せます。

私道トラブルでお困りの方へ

そのままでは取引できない不動産でも、関係者の協力を得ることができれば、取引できる不動産に変えられることはよくあります。

ホームワーク社は、「今は取引できない不動産」を知恵を絞って「取引できる不動産」にバリューアップできるノウハウを持っています。また、そのためには手間ひまを惜しみません。

誰かに「売るのは難しいですよ」と言われた不動産でも、経験豊富なスタッフが誠意をもって知恵を絞り、価値のある不動産に変える方法をじっくり考えます。未接道・私道トラブル物件の買取もあわせてご覧ください。

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なないろ土地査定 パートナー企業について

社名 ホームワーク株式会社
代表者 代表取締役 橋本 泰
免許番号 東京都知事(2)第100965号
設立 2017年7月
加盟団体 全日本不動産協会 / 不動産保証協会 / 東日本不動産流通機構

よくある質問

Q. 私道の通行承諾が得られない物件でも買い取ってもらえますか?
A. はい、対応可能です。ホームワーク社が第三者として私道の権利者と粘り強く交渉し、通行掘削承諾を取得した上で買い取った実績があります。交渉には1年以上かかる場合もあります。
Q. 私道トラブルがある物件はどのように解決しますか?
A. まずトラブルの原因を把握し、私道の権利の一部取得や修繕費用の負担など具体的な解決策を提示します。当事者同士では難しい交渉も、第三者として間に入ることで解決に導きます。
Q. 他社に「売却は難しい」と断られた物件でも相談できますか?
A. はい、ぜひご相談ください。実際に「どこに相談しても誰も買ってくれない」という私道トラブル物件を、関係者との交渉により普通に取引できる土地に変え、買い取った実績があります。

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