再建築不可物件のリフォーム|どこまでできる?

再建築不可物件のリフォーム|どこまでできる?

物件タイプ別 2026.02.19 公開 2026.04.18 更新
#再建築不可 #リフォーム #建築確認

この記事でわかること

Q. 再建築不可物件でリフォームはできますか?
A. はい、内装工事、設備交換、外壁塗装、大規模修繕などは可能です。ただし増築は原則できません。
Q. 建築確認が不要なリフォームは?
A. 壁紙・フローリングの張替え、キッチン・浴室の交換、外壁塗装など。4号建築物なら大規模修繕も確認不要です。
Q. リフォーム費用の目安は?
A. 部分リフォームは50〜150万円、全面リフォームは500〜1500万円、スケルトンリフォームは800〜2000万円程度です。

再建築不可物件でもリフォームは可能

再建築不可物件でも、リフォームや修繕は可能です。「再建築不可」は新築ができないという意味で、リフォームまで禁止されているわけではありません。再建築不可の基本については「再建築不可物件とは?」もご覧ください。

可能なこと・できないこと

工事の種類可否
新築(建替え)×
増築△(条件あり)
改築△(条件あり)
大規模修繕○
内装リフォーム○
設備交換○

建築確認が不要なリフォーム

以下のリフォームは、建築確認申請なしで行えます。

1. 内装工事

  • 壁紙の張り替え
  • フローリングの張り替え
  • 畳の交換
  • 天井の張り替え
  • 間仕切りの変更(構造に影響しないもの)

2. 設備工事

  • キッチンの交換
  • 浴室のリフォーム
  • トイレの交換
  • 給湯器の交換
  • エアコンの設置

3. 外装工事

  • 外壁の塗装
  • 屋根の塗装
  • サイディングの張り替え(構造に影響しない範囲)

4. 小規模な修繕

  • 床の補強
  • 壁の補修
  • 建具の交換
  • 窓の交換

条件付きで可能なリフォーム

以下の工事は、一定の条件を満たせば可能です。

大規模修繕・大規模模様替え

大規模修繕 とは、建築基準法第2条第14号に定義される「主要構造部(壁、柱、床、はり、屋根、階段)の一種以上について行う過半の修繕」のことです。 大規模模様替え も同様に第2条第15号で定義され、主要構造部の過半を模様替えする工事を指します(e-Gov法令検索「建築基準法」)。

2025年4月の法改正による4号特例廃止

令和4年改正建築基準法が2025年(令和7年)4月1日に施行され、従来の「4号建築物」区分(木造2階建て以下かつ延べ500㎡以下等)が廃止されました(国土交通省「『4号特例』見直し」)。

改正後の区分は以下のとおりです。

区分対象大規模修繕・模様替えの建築確認
新2号建築物(建築基準法第6条第1項第2号)木造2階建て以上、または延べ面積200㎡超の木造必要
新3号建築物(同項第3号)木造平屋建てかつ延べ面積200㎡以下都市計画区域外では不要、審査省略制度の対象

この改正により、一般的な木造2階建て住宅で大規模修繕・スケルトンリフォームを行う場合は、原則として建築確認申請が必要になりました。再建築不可物件では接道義務(建築基準法第43条)を満たせないため、確認申請が通らず大規模修繕が実施困難になるケースがあります。リフォーム前に建築士や市区町村の建築指導課に必ず確認してください。

一方、**平屋建て(延べ200㎡以下)**であれば新3号に該当し、引き続き審査省略制度の対象となるため、大規模修繕は従来どおり確認申請不要で実施可能です。

増築について

増築は原則難しい

増築は建築確認申請が必要となるケースが多く、再建築不可物件では接道義務(建築基準法第43条)を満たさないため確認申請が通らず、認められないことがほとんどです。

増築が認められるケース

建築基準法第6条第2項により、 防火地域・準防火地域以外 で 10㎡以下の増築 であれば建築確認申請が不要です。また、建築基準法第43条第2項の許可(43条但し書き許可)を取得した場合は、通常の増築も可能になります。43条許可の詳細は「43条但し書き許可で再建築可能に?」をご覧ください。

増築の例

増築内容建築確認
10㎡以下の物置不要(条件あり)
10㎡超の部屋必要
ベランダの設置要確認
屋上の増設必要

リフォームでできること

再建築不可物件でも、以下のような大規模なリフォームは可能です。

スケルトンリフォーム

建物の骨組み(構造体)だけを残して、内装を全て作り直すリフォームです。

可能な工事

  • 間取りの変更
  • 水回りの移動
  • 断熱材の入れ替え
  • 電気配線のやり直し
  • 給排水管の更新

耐震補強

建物の耐震性を高める工事も可能です。

工事例

  • 筋交いの追加
  • 耐震壁の設置
  • 基礎の補強
  • 接合部の強化

断熱リフォーム

建物の断熱性能を高める工事です。

工事例

  • 断熱材の追加
  • 窓の交換(二重窓など)
  • 床下断熱
  • 屋根裏断熱

リフォーム費用の目安

下表は業界で一般的に示される目安です。使用するグレード、建物の状態、地域の工賃相場により大きく変動します。

部分リフォーム

工事内容費用目安
キッチン交換50〜150万円
浴室リフォーム50〜150万円
トイレ交換20〜50万円
外壁塗装80〜150万円
屋根塗装30〜80万円

大規模リフォーム

工事内容費用目安
全面リフォーム500〜1,500万円
スケルトンリフォーム800〜2,000万円
耐震補強100〜300万円
断熱リフォーム100〜300万円

リフォームの費用対効果

リフォームすべきケース

  • 自分で住み続ける場合
  • 賃貸に出して収益化する場合
  • 売却価格を上げたい場合(費用対効果を計算)

リフォームより売却が良いケース

  • 建物の老朽化が激しい
  • リフォーム費用が高額
  • リフォームしても価値が上がらない立地

売却前のリフォームについて

売却前にリフォームする場合は、費用対効果を慎重に計算しましょう。

計算例

項目金額
リフォーム前の売却価格1,000万円
リフォーム費用−300万円
リフォーム後の売却価格1,200万円
差額(費用対効果)−100万円(損失)

この場合は、リフォームせずに現状のまま売却した方が有利です。再建築不可物件の買取に対応する専門業者であれば、リフォーム不要で現況のまま買取してもらえます。実際に再建築不可のボロ戸建てを買取し、大規模リフォームで再生した事例もあります(「再建築不可物件の買取事例」)。

注意点

1. 工事前に確認

大規模な工事を行う前に、必ず市区町村の建築指導課や建築士に確認しましょう。

2. 業者選び

再建築不可物件のリフォームに慣れた業者を選ぶことが重要です。

3. 将来の売却を考慮

リフォームしても再建築不可であることは変わりません。将来の売却を考慮して判断しましょう。

4. 記録を残す

リフォームの記録(図面、写真、費用)を残しておくと、売却時にアピールできます。

まとめ

再建築不可物件でもリフォームは可能です。

可能なリフォーム

  • 内装工事全般
  • 設備の交換
  • 外壁・屋根の塗装
  • 大規模修繕(4号建築物の場合)
  • スケルトンリフォーム

注意点

  • 増築は原則難しい
  • 大規模な工事は事前確認が必要
  • 費用対効果を計算する

リフォーム後に賃貸経営する方法は「再建築不可物件の賃貸経営」、売却する場合の価格目安は「再建築不可物件の売却価格」をご覧ください。再建築不可物件の基本的な仕組みや売却の全体像は「再建築不可の売却・買取について」で解説しています。

土地売却でお困りですか?

条件に難がある土地でも、まずはお気軽にご相談ください。

無料査定を申し込む(匿名OK)

この記事をシェアする

関連記事