借地権とは?売却方法と注意点を解説
この記事でわかること
Q. 借地権とは何ですか?
Q. 借地権は売却できますか?
Q. 借地権の売却価格の相場はいくらですか?
借地権とは
借地権とは、 借地借家法第2条 で「建物の所有を目的とする地上権又は土地の賃借権」と定義されている権利です。土地の所有者(地主)から土地を借り、その上に自分の建物を建てて使用できます。
なお、1992年(平成4年)8月1日より前に設定された借地権には 旧借地法 が適用され、それ以降のものには 借地借家法 が適用されます。現存する借地権の多くは旧法に基づく契約です。旧法と新法の違いは「借地権の旧法と新法の違い」で詳しく解説しています。
普通借地権(借地借家法第3条〜第6条)
普通借地権は存続期間が 30年以上(法第3条)と定められており、期間満了後も更新が可能です。地主が更新を拒否するには 正当事由(法第6条)が必要で、これが認められるケースは限定的です。そのため、借地人の権利が非常に強く保護されています。
定期借地権(借地借家法第22条)
定期借地権は存続期間が 50年以上 で、期間満了により借地関係が確定的に終了します。更新はなく、期間満了時に建物を取り壊して更地にして返還するのが原則です。
借地権は売却できるのか
結論から言うと、 借地権は売却可能 です。
ただし、借地権(土地の賃借権)の譲渡には 地主の承諾 が必要です( 民法第612条 )。地主の承諾なしに第三者に譲渡すると、地主から借地契約を解除される可能性があります。
借地権売却の流れ
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地主に売却の意思を伝える
- 事前に相談し、承諾を得る
- 承諾料(名義変更料)の確認
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買い手を探す
- 一般の不動産市場での売却は難しい場合がある
- 専門業者への売却も検討
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売買契約の締結
- 地主の承諾書を取得
- 売買契約を締結
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決済・引き渡し
借地権売却の注意点
1. 地主の承諾が必要
借地権の譲渡には地主の承諾が必要です(民法第612条)。承諾が得られない場合は、裁判所に 借地非訟( 借地借家法第19条 )を申し立て、地主に代わって裁判所から譲渡許可を得ることができます。ただし手続きには1年〜1年半程度かかり、弁護士費用も発生します。当社でも 地主の譲渡承諾が得られない借地権物件を買い取った事例 がありますので、参考にしてください。地主に承諾を拒否された場合の詳しい対処法は「借地権売却を地主に拒否された場合」をご覧ください。
2. 承諾料が必要
一般的に、借地権価格の10%程度の承諾料(名義変更料)が発生します。
3. 買い手が見つかりにくい
借地権付き建物は、以下の理由から一般市場では買い手が見つかりにくい傾向があります。
- 土地の所有権がない
- 地代の支払いが継続
- 更新時に更新料が発生する場合がある
借地権の売却先
借地権の売却先としては、以下が考えられます。
1. 地主への売却
最もスムーズな方法です。地主が買い取ることで、土地の完全所有権を回復できます。
2. 第三者への売却
地主の承諾を得た上で、第三者に売却します。
3. 専門の買取業者への売却
借地権を専門に扱う業者に売却する方法です。地主との交渉も含めて対応してもらえる場合があります。売却の詳しい流れは「借地権売却の流れ」で解説しています。
まとめ
借地権は複雑な権利関係を伴いますが、法的な枠組み(借地借家法・民法)を理解すれば、適切な方法で売却することが可能です。
売却先としては地主への売却が最もスムーズですが、地主が買い取れない場合は第三者への売却(地主の承諾が必要)や専門の買取業者への売却が選択肢になります。借地権付き建物の売却全般については「借地権付き建物の売却・買取」、売却価格の計算方法は「借地権の価格計算」もあわせてご覧ください。


