底地の買取相場はいくら?更地価格との違いを解説

底地の買取相場はいくら?更地価格との違いを解説

物件タイプ別 2026.02.23 公開 2026.04.16 更新
#底地 #相場 #価格

この記事でわかること

Q. 底地の買取相場はいくらですか?
A. 売却先によって大きく異なります。借地人への売却なら更地価格の30〜50%、第三者(投資家等)なら15〜25%、買取業者なら10〜15%が目安です。国税庁の路線価図に記載される借地権割合(財産評価基本通達27)を使って相続税評価額は計算できますが、実勢価格はそれよりも低くなるのが一般的です。
Q. 底地の価格が更地より安い理由は?
A. 底地は借地人がいるため自分で使えず、収益は地代のみです。昔から据え置きの地代は固定資産税と大差ない水準まで下がっていることも多く(逆ザヤ)、投資としての利回りが極めて低くなります。さらに流動性が低く、借地借家法で保護された借地権を地主が取り戻すのは容易ではありません。
Q. 底地を高く売るポイントは?
A. 最も高く売れるのは借地人への売却(更地の30〜50%)です。借地人にとっては完全所有権を得られるメリットがあるため、まず打診しましょう。難しい場合は3社以上の底地専門業者に査定を依頼し、借地契約書・地代の領収書・登記簿謄本を揃えておくと査定がスムーズです。

底地の価格は更地価格より大幅に安い

底地を売却しようと思った時、多くの地主様が驚くのが「思ったより安い」という現実です。底地の売却方法については「底地を売却する方法」もご覧ください。

底地の売却価格は、同じ土地を更地として売却した場合と比較して、 10〜40%程度 にとどまるのが一般的です。

なぜ底地は安くなるのか

底地の価格が更地より大幅に安い根本的な理由は、 所有権はあるのに自由に使えない という底地特有の権利構造にあります。

1. 自分で使えない

底地には 借地借家法 で保護された借地人がいるため、購入しても自分で土地を利用できません。借地契約は旧借地法(1992年7月以前の契約)では存続期間が実質的に半永久的であり、正当事由なく地主から解約を申し入れることはできません(借地借家法第6条)。

2. 収益性が低い(逆ザヤ問題)

底地の収益は地代のみです。しかし、古くからの借地契約では地代が据え置かれていることが多く、固定資産税・都市計画税を下回る 「逆ザヤ」 状態になっているケースも珍しくありません。借地借家法第11条に基づく地代増額請求は可能ですが、借地人との交渉は難航しがちです。固定資産税の負担については「底地の固定資産税が重い」で詳しく解説しています。

3. 流動性が低い

底地を購入したい人は極めて限られます。一般の買い手は自分で使える土地を求めるため、底地は購入対象になりません。再売却も難しく、買い手からは敬遠されがちです。

4. 借地権との関係

借地権は借地人の強い権利です。地主が借地権を取り戻すには 正当事由(借地借家法第6条)が必要であり、多くの場合は高額の 立退料 を支払わなければ実現しません。この権利関係の制約が底地の価格を大きく押し下げています。

底地の相場の目安

底地の売却相場は、売却先によって大きく異なります。

売却先更地価格に対する割合
借地人30〜50%
第三者(投資家等)15〜25%
買取業者10〜15%

借地人への売却が最も高い理由

借地人は底地を購入することで「完全所有権」を得られます。地代の支払いから解放され、自由に建替え・売却ができるようになるため、最も高い価格を提示できるのです。

買取業者の価格が低い理由

買取業者は底地を購入後、借地人との交渉や権利関係の整理が必要です。そのコストとリスクを考慮するため、買取価格は低くなります。

底地価格の計算方法

実務で使われる底地価格の計算方法は主に3つあります。

方法1:借地権割合で計算(相続税評価額)

国税庁の路線価図に記載されている 借地権割合( 財産評価基本通達27 )を使う方法です。

底地の相続税評価額 = 自用地評価額 ×(1 − 借地権割合)

路線価図では道路ごとに路線価(千円/㎡単位)とアルファベット(借地権割合)が表示されています。たとえば「550D」なら路線価55万円/㎡、借地権割合60%(D)です。

記号借地権割合底地割合
A90%10%
B80%20%
C70%30%
D60%40%
E50%50%
F40%60%
G30%70%

ただし、これは 相続税の評価額 であり、実際の売買価格はこれよりさらに低くなるのが一般的です。相続税評価額の50〜70%程度が実勢価格の目安です。

方法2:収益還元法

地代収入を基に計算する方法です。

底地価格 = 年間地代 ÷ 期待利回り

底地の期待利回りは一般に2〜5%程度で、立地や借地契約の条件によって変動します。地代が低い(逆ザヤの)底地では、この方法で算出すると非常に低い価格になります。

方法3:取引事例比較法

周辺の底地取引事例と比較して算出する方法です。ただし、底地の取引事例は一般の土地と比べて極めて少ないため、参考程度にとどまることが多いです。借地人への売却を検討する場合は「底地を借地人に売却する方法」もご覧ください。

底地価格に影響する要因

同じ底地でも、以下の要因により価格は変動します。

プラス要因(価格が上がる)

  • 地代が高い: 収益性が高いと評価される
  • 借地人との関係が良好: 将来的な交渉がしやすい
  • 契約更新が近い: 更新時に交渉の機会がある
  • 立地が良い: 需要の高いエリア
  • 借地人に購入意思がある: 高値売却の可能性

マイナス要因(価格が下がる)

  • 地代が安い: 収益性が低い
  • 借地人との関係が悪い: 交渉が難しい
  • 契約期間が長い: 権利関係の整理に時間がかかる
  • 建物が老朽化: 借地人の建替え・退去リスク
  • 借地人が複数: 権利関係が複雑

底地を高く売るためのポイント

1. まずは借地人に打診する

借地人への売却が最も高値が期待できます。関係が悪くなければ、まずは打診してみましょう。

2. 複数の業者に査定を依頼する

買取業者によって査定額は異なります。必ず複数社から見積もりを取りましょう。

3. 書類を揃えておく

  • 土地の登記簿謄本
  • 借地契約書
  • 地代の領収書等

書類が揃っていると、査定がスムーズに進みます。

4. 専門業者を選ぶ

底地は特殊な不動産です。底地・借地を専門に扱う業者に相談しましょう。

まとめ

底地の買取相場は更地価格の10〜40%程度で、売却先によって大きく変わります。

  • 借地人への売却: 更地価格の30〜50%
  • 買取業者への売却: 更地価格の10〜15%

まずは借地人への売却を検討し、難しい場合は専門の買取業者に相談することをおすすめします。

底地の売却全般については「底地の売却・買取」もあわせてご覧ください。

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