接道義務を満たさない土地の売却価格相場
接道義務とは
建築基準法では、建物を建てる土地は「幅4m以上の道路に2m以上接していること」が必要です。これを接道義務といいます。再建築不可の基本については「再建築不可物件とは?」もご覧ください。
接道義務を満たさないケース
| パターン | 内容 |
|---|---|
| 無接道 | 道路に全く接していない(袋地) |
| 接道幅不足 | 道路に接しているが2m未満 |
| 道路幅不足 | 接している道路が4m未満 |
| 非道路 | 建築基準法上の道路ではない |
売却価格の相場
一般的な相場
接道義務を満たさない土地(再建築不可物件)の売却価格は、通常の不動産の5〜7割程度が相場です。
具体的な計算例
例:接道義務を満たす場合の評価額が3,000万円の土地
| 状況 | 売却価格の目安 |
|---|---|
| 再建築可能(通常) | 3,000万円 |
| 再建築不可(接道幅1.5m) | 1,800〜2,100万円(60〜70%) |
| 再建築不可(無接道) | 1,500〜1,800万円(50〜60%) |
価格のばらつき
実際の売却価格は、物件の状況によって大きく異なります。
高く売れるケース
- 都心の好立地
- 建物の状態が良い
- 43条但し書き許可の可能性がある
- 隣地購入で再建築可能になる
安くなるケース
- 郊外や地方
- 建物が老朽化
- 接道状況が極めて悪い
- 周辺環境に問題がある
価格が下がる理由
理由1:再建築できない
最大の理由は、建物を建て替えられないことです。
- 現在の建物が使えなくなったら終わり
- 大規模な修繕しかできない
- 将来的な活用に制限
理由2:住宅ローンが使いにくい
銀行の住宅ローンが使えないため、買主が限られます。
- 現金購入が前提
- 購入できる層が減少
- 価格交渉で不利に
理由3:売却時の流動性が低い
買い手が見つかりにくいため、将来の売却も不安があります。
理由4:担保価値が低い
金融機関から見た担保価値が低いため、資金調達に使いにくいです。
価格評価の方法
方法1:取引事例比較法
近隣の類似物件の取引事例を参考に価格を算定します。
ポイント
- 同じような接道状況の物件を探す
- 再建築不可物件の取引事例は少ない
- 複数の事例を比較
方法2:原価法
土地と建物の価値を積み上げて算定します。
計算イメージ
土地の評価額 × 減価率(50〜70%)
+ 建物の残存価値
= 売却価格
方法3:収益還元法
賃貸収入から逆算する方法です。
計算イメージ
年間賃料 ÷ 利回り = 物件価格
投資用物件として売却する場合に有効です。
固定資産税評価額との関係
固定資産税評価額は、接道義務を満たさないことによる減価が十分に反映されていない場合があります。
売却価格との乖離
| 項目 | 評価額 |
|---|---|
| 固定資産税評価額 | 2,000万円 |
| 売却価格(再建築不可の場合) | 1,000〜1,400万円 |
固定資産税評価額の5〜7割程度が売却価格の目安になります。
高く売るためのポイント
ポイント1:隣地所有者への打診
隣地所有者にとって、土地を合わせることで再建築可能になる可能性があります。
メリット
- 再建築不可のまま買っても価値がある
- 第三者より高く買ってくれる可能性
- スムーズに交渉できることも
ポイント2:43条但し書き許可の確認
建築基準法43条の但し書き許可を取得できれば、再建築可能になり価値が上がります。
確認方法
- 市区町村の建築指導課に相談
- 過去の許可事例を確認
- 専門家(建築士)に相談
ポイント3:建物の価値をアピール
現在の建物が良好な状態であれば、その価値をアピールしましょう。
アピールポイント
- リフォーム履歴
- 耐震補強の有無
- 設備の新しさ
ポイント4:複数の買取業者から見積もり
買取業者に売却する場合は、必ず複数社から見積もりを取りましょう。
見積もり時のポイント
- 最低3社以上に依頼
- 条件も比較(決済時期など)
- 価格交渉の余地を確認
ポイント5:投資家向けにアピール
賃貸収入が見込める物件なら、投資家向けに利回りをアピールする方法もあります。
売却先による価格の違い
| 売却先 | 価格の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 隣地所有者 | 高め(70〜100%) | 最も高く売れる可能性 |
| 投資家 | 中程度(60〜80%) | 利回り重視 |
| 一般の買主 | 中程度(60〜70%) | 見つかりにくい |
| 買取業者 | やや低め(50〜70%) | 確実に売却可能 |
注意すべき点
1. 相場を把握してから交渉
適正な相場を把握しないと、不利な価格で売却してしまう可能性があります。
2. 接道状況を正確に確認
接道義務を満たさない原因を正確に把握し、改善の可能性も検討しましょう。
3. 建物の状態を正直に開示
建物に問題がある場合は、正直に開示することが重要です。隠すと後でトラブルになります。
まとめ
接道義務を満たさない土地の売却価格は、通常の5〜7割程度です。
価格を上げるポイント
- 隣地所有者への打診
- 43条但し書き許可の確認
- 建物の価値アピール
- 複数社からの見積もり
- 投資家向けのアピール
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よくある質問
- Q. 再建築不可物件の売却価格相場は?
- A. 通常の不動産の5〜7割程度が相場です。無接道の場合は50〜60%、接道幅不足の場合は60〜70%程度になります。
- Q. 価格が下がる主な理由は?
- A. 再建築できないリスク、住宅ローンが使いにくい、売却時の流動性が低い、担保価値が低いことが主な理由です。
- Q. 高く売るためのポイントは?
- A. 隣地所有者への打診、43条但し書き許可の確認、建物の価値アピール、複数社からの見積もり取得が効果的です。